痛みが持続する時は椎間板ヘルニアの恐れあり?どんな症状なの?

普段何気なく「腰が痛いな~」と感じているあなたのその腰痛、よく思い返すと、随分長引いていませんか?

・湿布を貼ったら少し痛みが改善された
・寝た次の日には良くなっていた
・お風呂で軽くマッサージしたら良くなった

というような感じの、割りと気にせずにいつの間にか良くなっている腰痛ではなく、

  • 痛みがずっと続いている
  • 痛みだけではなく痺れを伴っている
  • 普通に生活していても痛みがよくならない

このような感じの、痛みが持続したり痺れを伴ったりというような腰痛の場合には、腰椎椎間板ヘルニアである可能性があります

もちろん医師でなくては断言できませんし、検査をしてみなくてはわからないことでもありますが、一つの目安として考えてみることは可能です。

ここでは、痛みが持続している腰痛に悩んでる方に対し、腰椎椎間板ヘルニアとは何なのかということや、椎間板ヘルニアの症状などご説明していきたいと思います。

 

そもそも腰椎椎間板ヘルニアって何?

腰椎椎間板ヘルニアとはそもそもどのようなものなのか、まずはその部分からご説明していきたいと思います。

「腰椎椎間板ヘルニア」は症状名ではなく疾患名であり、同じ椎間板ヘルニアとしては他に首起きる頸椎椎間板ヘルニアというものもあります。

 

椎間板って?

人間の身体は、脊椎(背骨)によって支えられており、脊椎は24個の骨が繋がってできています。

この脊椎の腰の周辺にある部分を、「腰椎」といい、第1腰椎から第5腰椎まで存在しています。

この腰椎と腰椎の間には、それぞれに椎間板と呼ばれている線維軟骨があり、この椎間板が腰椎を支えているのです。

椎間板の真ん中の部分には、髄核というゼリー状の部分があり、それを軟骨(線維輪)が囲っているような状態になっています

 

ヘルニアって?

弾力があり健康的な椎間板であれば、背骨にかかる負荷を吸収して分散するという働きを維持することができます。

ですが、何らかの原因でこの椎間板が変性したり劣化したりすることで、椎間板の弾力性は乏しくなっていきます。

すると、衝撃を吸収して分散することが難しくなってしまい、腰に負荷がかかりやすくなり、疲労が蓄積されていきます。

それが続くと、ゼリー状の髄核が押しつぶされてしまったり、線維輪の外に飛び出てしまうのです。
この、髄核が外に飛び出てしまった状態を、「ヘルニア」といいます。

これが腰椎で起きれば「腰椎椎間板ヘルニア」となりますし、首で起きれば「頚椎椎間板ヘルニア」となるのですね。

 

どうして痛みがでるの?

では、ヘルニアが起きるとどうして痛みがでてしまうのでしょうか。

それは、腰椎の内側に通る神経を、椎間板から飛び出てしまった髄核が圧迫してしまうためです。

神経が圧迫されることで傷ついたり炎症が起きたりするため、身体には様々な症状がみられるようになるのですね

この神経が圧迫されて重症化した場合には、麻痺や脱力感、排尿障害などをきたす可能性もあります。

 

腰椎椎間板ヘルニアの症状にはどんなものがあるの?

では、腰椎椎間板ヘルニアの症状にはどのようなものがあるのか、確認していきたいと思います。

・腰痛
・下肢の痛み(片側)
・下肢の痺れ(片側)
・お尻の痺れ
・前かがみになると痛みが強くなる
・長時間座っていられない
・下肢の感覚が鈍くなる
・足首に力が入りづらい

など、このような症状がみられるのが、腰椎椎間板ヘルニアです。

下肢の痛みや痺れを伴うことが多く、これらの痛みや痺れは「坐骨神経痛」と呼ばれているもので、ヘルニアの代表的な症状の1つとなっています。

また、一般的には下肢の痛みや痺れはどちらか片側に起きることが多いのですが、ヘルニアの大きさによっては、下肢の痛みや痺れが片側だけではなく両側にみられるようになることもあります。

重症化すると・・・

腰椎椎間板ヘルニアが重症化してしまうと、

  • 歩行障害(下肢や腰の痛みが強く歩けない)
  • 間欠跛行(少し歩くと痛みと痺れで歩けなくなるが、休むと歩けるようになる)
  • 排尿障害(尿が出づらい、失禁する、ひどい便秘になる)

このような症状も見られるようになります。

身体を動かすことができなくなってしまったり、フラフラと歩行がおぼつかなくなったり、寝たきりになることもあります。

このように重症化してしまうと、日常生活にも支障が大きく出るため、手術がすすめられることもあります。

症状がでないこともあります

腰椎椎間板ヘルニアには上記のような症状が見られ、重症化した際の症状は想像するだけでも辛いものがあります。

ですが、ヘルニアの診断を行うMRI検査ではヘルニアがあるにも関わらず、実際にはヘルニアの症状がでないという「無症候性」の方もおられます

圧迫がかなり軽い場合には、何も症状がでないということも有り得るのですね。

痛みがない場合には、ヘルニアがあっても特に治療の必要はなく、いつも通り生活していくことができます。

 

ヘルニアの自然治癒

腰椎椎間板ヘルニアは、以前は自然に治ることはないとされていたのですが、最近ではヘルニアが自然にひっこむことがあるとされています。

詳しくは分かっていないのですが、マクロファージという白血球の一種が分泌され、これがヘルニアを吸収・除去してくれるという説が有力だと言われています。

つまり、「腰椎椎間板ヘルニアです」と診断されたとしても、「このまま一生痛みと付き合っていくんだ・・・」「手術しか道はないんだ」と、落胆したり悲観的になることはありません。

自然治癒の可能性を含め、治療は保存的療法と呼ばれる、手術とは別の方法からスタートされます。

先程ご説明しましたような、重症化している状態ではないかぎり、まずは鎮痛剤の使用やコルセットの装着で様子を見るというのが主流の治療方法です。

 

腰椎椎間板ヘルニアの治療方法は?

では、腰椎椎間板ヘルニアと診断された場合には、どのような治療方法がとられることになるのでしょうか。

  1. 保存的療法
  2. 手術療法(外科的療法)

腰椎椎間板ヘルニアの治療を大きく分けると、保存的療法と手術療法(外科的療法)に分けることができます。

 

保存的療法

保存的療法というのは、手術を行わずに、鎮痛剤やコルセットなどを使用して様子を見るという治療法です。

具体的には、

薬物療法 鎮痛薬などを使用して痛みや炎症を抑える
温熱療法 患部を温めることで血流を促進させ、痛みを抑える
神経ブロック療法 患部に直接局部麻酔薬を注入することで痛みを抑える
理学療法 痛みがある程度落ち着いてから、筋肉を強化する体操など行う
運動療法 痛みがある程度落ち着いてから、身体を動かすことで改善する
装具療法 コルセットなどを装着して腰を保護する
牽引療法 器具で腰を引っ張ることで改善を試みる

など、このような方法が保存的療法として挙げられます。

薬物療法と装具療法を組み合わせて治療を行っていくのが一般的です。

温熱療法は、ヘルニアの進行過程によっては逆効果となることがあるため、自己判断で患部を温めることは避けるようにしましょう。

 

手術療法(外科的療法)

腰椎椎間板ヘルニアは、保存的療法のみで症状が改善していくことがほとんどです。

そのため、手術という選択肢がとられることは、最近ではとても少なくなっています。

ただ、以下のような場合には、手術が選択されることがあります。

・保存的療法を3ヶ月程度続けてみても効果が見られない
・痛みがかなり酷い
・痛みが繰り返される
・日常生活に支障がでる
・排尿障害などが見られ重症化している

手術を行う場合には、背中の皮膚を切開することで、椎間板から飛び出してしまった髄核・線維輪などを摘出します。

手術をした後の再発率はとても低く、一桁台になっています。

 

まとめ

腰椎椎間板ヘルニアは、半年から1年の間に自然治癒することもあるとされている疾患です。

ただし、無理を重ねてしまうと悪化する可能性もありますので、基本的には安静にし、生活習慣など改める必要があります。

「ここのところ、腰の痛みが持続しているな」という方や、「痺れと痛みが同時にあるな」という方は、腰椎椎間板ヘルニアの恐れもあります。

速やかに医療機関を受診し、検査を受けるようにしてくださいね。

特にサッカー選手や、趣味でサッカーを行っている方の間では、ヘルニアは珍しいものではありません。

腰に負担をかけやすいスポーツであることを自覚し、普段からストレッチをしたり姿勢に注意したりと、予防対策に努めるようにしたいですね。

 

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